内臓脂肪症候群(メタボリックシンドローム)とは、単にお腹がぽっこり出ているという状態のことを言っているのではありません。内臓脂肪症候群という名前の通り、内臓脂肪が増えて生活習慣病にかかりやすくなっている状態を言います。食事などから摂取した糖や脂質がエネルギーとして消費できずに余ってしまうと、脂肪となって体内に蓄積されます。その中でもお腹を中心とした内臓の周りについた脂肪が「内臓脂肪」です。内臓脂肪がつきすぎた上に、血圧・血糖・血中脂肪の数値が基準をオーバーすると、動脈硬化が進行するリスクがグンと高くなります。高血圧症や糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病を招きやすくなり、脳卒中や心筋梗塞のリスク...
メタボリックシンドローム撲滅委員会、産経新聞社、フジテレビジョン、ニッポン放送、フジサンケイ ビジネスアイなどが主催となって、「メタボリックシンドローム撲滅運動キャンペーン」を展開しています。【協力団体】高尿酸血症・メタボリックシンドロームリサーチフォーラム【メタボリックシンドローム撲滅委員会】◇委員長 松澤佑次・住友病院院長(日本肥満学会理事長)◇委員 春日雅人・神戸大学大学院教授(日本糖尿病学会理事長)、松岡博昭・獨協医科大学副学長(日本高血圧学会理事長)、北徹・京都大学理事・副学長(日本動脈硬化学会理事長)、齋藤康・千葉大学理事・副学長(日本肥満学会副理事長、日本動脈硬化学会副理事長)、...
メタボリックシンドローム撲滅委員会専用ホームページはコチラ!(http://www.metabolic-syndrome.net、metabolic?pro.net)です。【主催】メタボリックシンドローム撲滅委員会、産経新聞社、フジテレビジョン、ニッポン放送、フジサンケイ ビジネスアイ【後援】厚生労働省/日本肥満学会、日本動脈硬化学会、日本高血圧学会、日本糖尿病学会、日本循環器学会、日本腎臓学会、日本心臓病学会、日本血栓止血学会、日本歯科医学会、日本歯周病学会、日本抗加齢医学会、日本CT検診学会、日本人間ドック学会、日本総合健診医学会、日本食物繊維学会、日本医師会、日本臨床内科医会、日本歯科医...
中性脂肪に関しては食事の影響をかなり受けていると言えるのでしょうが、その根拠となるデータがありませんでした。しかし最近になって、いくつもの有力な証拠が出てきたようです。例えば、中性脂肪が84mg/dlあたりから徐々に心臓突然死・心筋梗塞(こうそく)・狭心症のリスクが高くなっています。中性脂肪が167mg/dl以上の人では84mg/dl未満の人に比べると2・86倍のリスクになります。一方、中性脂肪が162mg/dl以上だと急性心筋梗塞と狭心症のリスクが4・87倍となることが判明しています。危険因子別に発症リスクを調べてみたところ、喫煙が5・59倍と断然にトップでした。次に中性脂肪で3・07倍、そ...
なぜ、今メタボリックシンドロームが新聞や雑誌の特集記事やテレビ番組の特集で取り上げられているのでしょうか?その背景は、日本人の食生活や身体活動が大きく変わったことが挙げられるでしょう。日本人のコレステロール値が上昇してきたといわれます。また、コレステロールの認知度はかなり高まっており、昔に比べればかなり良い薬も開発されています。肥満、糖尿病といった病態には知識や予防という観点からも十分な対策が取られてきたといえるでしょう。さて、糖尿病は発展途上国でも増え始めており、2025年までには全世界で50%以上も増加すると予測されており、今後の世界共通の課題となっています。その原因は過食と運動不足で起こ...
日本は世界に例を見ないほどのスピードで、高齢化社会が進行しております。そこで厚生労働省は健康寿命の延伸をテーマにして、2000年より「健康日本21」運動に取り組んできました。しかしながら、それ以降も糖尿病をはじめ、高血圧、高脂血症など生活習慣病の患者・予備群は増加していて、医療費の増大にも歯止めがかかりません。これら疾患の発症や悪化には、「内臓脂肪型肥満」が大きな関わりを持つことが明らかになっています。この「内臓脂肪型肥満」に加えてさらに血糖値、血圧、血清脂質のうち二つ以上が危険域にある場合をメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)と呼んでいます。そこで、内科系8学会(日本動脈硬化学会、日本...
HDLコレステロールは「善玉コレステロール」とも呼ばれています。このHDLコレステロールと中性脂肪の両方とも、肥満との関係が非常に高いといえます。HDLコレステロールが低い人は極めて動脈硬化を起こしやすいです。しかし、これまではさほど話題にもなりませんでした。これは、良い治療薬が無かったからだとも言えます。HDLコレステロールを上げて、中性脂肪を下げるためには、運動が非常に効果的です。どちらも生活習慣と密接な関係があると言えます。中でも、30代、40代男性の中性脂肪が上がっています。メタボリックシンドロームのいて一番の問題は、生活習慣がもっとも悪くなる世代の30代、40代男性ではないでしょうか...
アディポサイエンスという学問的進歩があったことによって、最近ではメタボリックシンドロームが非常に注目されるようになりました。これは脂肪細胞の研究が進んだ結果だと言えます。LDLコレステロールも、受け皿になるLDL受容体というタンパク質が発見されたのをきっかけに広く知れ渡るようになりました。それと同じように、メタボリックシンドロームも長年の研究成果が実ったことにより、脂肪組織、特に内臓脂肪から分泌される一つ一つの分子、生理活性物質の影響が解明されるようになってきました。つまり内臓脂肪が貯まることによって、生理活性物質が分泌し過ぎ、血圧や血糖を高くして血管内皮を傷つけたり、反対に抗動脈硬化作用を発...
メタボリックシンドロームの予防や対策が国民的運動になってきていることは、とても意味があり重要なことであります。メタボリックシンドロームの治療というのは、基本的には脳梗塞などを含む脳・心血管病を目的にしていることを理解する必要があります。そして、予防をするためにメタボリックシンドローム撲滅運動があることも忘れてはいけません。一人一人が自分自身で改善することがとても重要なのです。さて、最近では「内臓脂肪・腹部脂肪」が注目されています。内臓脂肪は目には見えませんが、間違いなく内臓脂肪が貯まっている人たちにメタボリックシンドロームが起こりやすいということは紛れも無い事実と言えるでしょう。さらには、糖尿...
1990年前後より、肥満・高血糖・血圧高値・脂質異常などがかさなっている人たちに特に多くみられることに「心血管病」を引き起こしていることが問題となりました。肥満を中心として、さらに複数の危険因子が重なった病態として、「シンドロームX」や「死の四重奏」「内臓脂肪症候群」など、一連の症候群が動脈硬化などを引き起こしていることが分かりました。そしてWHO(世界保健機構)が、『メタボリックシンドローム』という共通語とする名前をつけて病態をひとまとめにすることとなりました。そうしてLDLコレステロールが高いことと、メタボリックシンドロームとは、まったく並行して動脈硬化を引き起こす存在であると認識するよう...
メタボリックシンドロームの診断基準にすら入っていないために、安易に考えられ、誤解すらされているかもしれませんが、心血管病予防において、悪玉のLDLコレステロールを下げることは非常に重要なことなのです。1980年代後半から、心血管病予防に関してはコレステロール治療薬に「スタチン」が使われていました。このスタチンは海外でも多くの臨床試験が行なわれ、その結果として治療薬が投与されて心血管病が3割ほど減少することが分かりました。さらに死亡率までも低下することが明らかになっていて、LDLコレステロールを下げることの有効性は確立しました。これはとても非常に重要なことといえるでしょう。しかしながら、完全に抑...
日本国内の死因は、悪性腫瘍(がん)と動脈硬化性疾患がほぼ同数で合わせてほぼ半分を占めています。また欧米では心血管病を主体とした動脈硬化性疾患が多くて、心血管病をいかに予防するかが非常に重要であると、世界的な視野からみてもそのように考えられています。日本では、まだまだ心臓の血管障害より脳血管障害が多いですね。これは寝たきりなどQOL(生活の質)やADL(日常生活力)の低下をもたらして、介護など社会的な問題になっていると言えます。ますます高齢化社会が進む日本では、非常に医療費がかさんできています。長年がん対策を続けてきたわけですが、現在明らかに心血管病が増えてきました。これら動脈硬化性疾患のもとを...
腹囲などを分かりやすい数値目標を設定して、一般化するようなことはとても重要なことです。これはまさしくメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の概念を取り入れたのが「特定健診・保健指導」です。目的が分かりやすいだけに、数値をクリアーにしようとして国民の多くに「自己管理」に励む心理が芽生えてくるのでしょう。日本人の間では、脳梗塞ばかりか30代、40代ですでに心筋梗塞となる人が増えています。このころから特定健診は、測定だけでなくフォローまですることなので、日本の健康行政は非常な進歩をしていると評価できます。「特定健診・保健指導」のリスク判定基準は、腹囲:男性85センチ以上、女性90センチ以上で内臓...
メタボリックシンドローム(metabolic syndrome)とは、内臓脂肪型肥満(内臓肥満・腹部肥満)に高血糖・高血圧・高脂血症のうち2つ以上を合併している状態のことを言います。WHOやアメリカ合衆国、日本国では、メタボリックシンドロームの診断基準が異なるため注意を要します。以前よりシンドロームX、死の四重奏、インスリン抵抗性症候群、マルチプルリスクファクター症候群、内臓脂肪症候群など様々に呼称されてきた病態を統合整理しました。高血糖・高血圧・高脂血症などは、それぞれ単独でもリスクを高める要因ではありますが、複数重積すると相乗的に動脈硬化性疾患の発生頻度が高まるため、リスク重積状態はハイリ...
お腹の出た体形を気にする人がここ数年で一気に増え、以前からの健康志向との相乗効果から「メタボリック症候群(=内臓脂肪症候群)」に、いろんな企業が関心を寄せています。そんな中、婦人下着大手のワコールが『メタボ撃退』効果が見込めるという振れ込みで、男性向け下着を販売するようです。また同様に、カロリーを抑えて楽しく食事ができるメタボ対策メニューを出すホテルやレストランも増えているようですね。もともと痩身(そうしん)の人には縁の無いメタボリックシンドロームですが、世間のニュースやビジネスでは、もうメタボリック一色の様相を呈しています。いまや公共の場はもちろん屋外でも禁煙エリアが増えていう昨今、会社内で...
生活習慣病対策として京都市は、市国民健康保険加入者を対象に始める「特定健康診査」の実施計画をまとめています。受診率を高めながら、メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の該当者を2012年度までには、10%減らす数値目標を掲げています。特定健康診査は、4月に施行される高齢者医療確保法に基づいて、40歳から74歳を対象にして行います。腹囲測定のほか高血圧や糖尿病などの可能性を調べて、基準を超えた該当者は保健師ら専門家の支援によって、計画的に体質改善する特定保健指導を受けることになります。京都市は2008年度の受診率を40%、指導実施率を30%と設定して、2012年度には受診率65%、指導実施率...
メタボ健診こと「特定健診・保健指導」では、内臓脂肪の蓄積があって、中性脂肪が150mg/dl以上であるならば、保健指導の対象に入ります。しかし中性脂肪が150未満、あるいはその前後という低い値でも動脈硬化のリスクはゼロではありません。動脈硬化の病巣に中性脂肪がたまるわけではありませんので、中性脂肪のそれ自体が悪いということよりも、中性脂肪が高くなると血液中のコレステロールの状態が悪くなって、さまざまな病態を引き起こす隠れた存在だといえます。善玉のHDL(善玉コレステロール)とは反比例の関係にあり、高中性脂肪血症と同時に低HDLコレステロール血症も起こってきます。その一方では、中性脂肪は肝臓から...